弁護士佐藤光子のブログ

弁護士佐藤光子(東京弁護士会所属)が食品安全やペット問題、環境問題、医療問題など関心分野について日々つづるブログです

食品表示とPL法(製造物責任法)

PL法(製造物責任法)が食品に適用される場合がどのような場合なのかを今回は検討してみます。

製造物責任の要件は下記になります。

1.製造物であること
2.製造物に欠陥があること
3.生命、身体または財産が侵害され、製造物以外のものについて損害が発生すること
4.製造物の欠陥が損害発生の原因になっていること(因果関係)

食品も製造物ですので、PL法の対象となります。

その製造物に欠陥があると言えるかが最大の論点ですが

「欠陥」とは製造物の特性,その通常予見される使用形態,その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮して,当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていること(製造物責任法2条2項)をいいます。

欠陥の累計としては、一般的に下記3類型に整理されます。
1.製造上の欠陥
2.設計上の欠陥
3.指示・警告上の欠陥

食品でいえば、食品の加工の過程で食品の中に異物が混入し、そのためにけがした場合や、有害な細菌が発生し食中毒を起こしたという場合が欠陥の典型ですが、製造物に残存する事故発生のリスクを防止するのに足りる適切な指示および警告がなされていない場合は指示、警告上の欠陥があるということになります。

その食品自体に特に有害な物質が含まれていない場合でも、摂取方法や用量などによっては人体に影響が出るという場合や、アレルギーを引き起こす成分が含まれている場合アレルギー反応がある人にとっては問題なため、そのような成分が含まれていることが明示されていたかどうか、警告が十分だったかどうかという、表示や注意喚起の程度などが「欠陥」の判断の基礎となります。