弁護士佐藤光子のブログ

弁護士佐藤光子が食品安全やペット問題、環境問題、医療問題など関心分野について日々つづるブログです

新養育費算定表は使えるの?

現在、裁判所で離婚調停をするとき、裁判所のHPにも出ている養育費算定表を元に、養育費の金額の話をしていくことが多く、調停委員の中にはこれが決まったもののように強引に話をする方もいます。

しかし、この裁判所の算定表は、あまりに定型化していて個別事情に合わない、2003年に制定されたままで古くなっている、額が低すぎるなどの批判も多く聞かれました。

そこで、昨年11月に、日本弁護士連合会はこの裁判所の算定表を改定した新基準を発表し、話題となっています。養育費額は約1.5倍になり、個別事情の考慮の方法も異なっています。

https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2016/opinion_161115_3.pdf

これが現在実際に調停で使えるかと言うと、家庭裁判所も無視すると言うわけではなく、個別の調停事案で主張があれば、ケースバイケースで妥当性について検討されているといえます。ですので、日弁連の算定表が今後裁判所も使用するようにのものになっていくかは、弁護士が積極的にこの算定表を使用し、妥当性をはかっていくかにかかっているのかもしれません。依頼者に有利であれば積極的に使用していく、と言うのが弁護士的には正しい姿と言えましょう。

ただ、養育費が高額で認められるようになっても、実際に支払われなければ意味がありません。養育費の未払いが多い事は社会的にも問題となっていますが、支払側となることの多い父親側も、そもそも雇用が不安定、収入が不安定というかたもおり、養育費の支払いが自分の生活を圧迫し、精神的にも負担となり、ひどいケースだと、重圧感から自殺を図るケースもあります。この様なケースだと子どもも相当ショックを受けます。子どもにかかる費用も高額化している中、養育費の高額化に頼るのではなく、シングルマザーなどで支援が必要なケースには、公的な支援を充実していくことが求められると思います。