弁護士佐藤光子のブログ

弁護士佐藤光子が食品安全やペット問題、環境問題、医療問題など関心分野について日々つづるブログです

機能性表示食品の実際

体によさそうな食品としては、トクホでおなじみの特定保健用食品はご存知の方は多いと思いますが、機能性表示食品をまだご存じでない方は多いかもしれません。

機能性表示食品制度は2015年4月から始まった制度で、企業が科学的根拠に基づいた機能性を消費者庁に届け出れば、食品の健康効果を表示できるという制度です。トクホとの違いは、トクホは国による個別審査が必要ですが、機能性表示食品は、あくまで企業側の申告に基づいており、安倍内閣規制緩和の一環として設けられた制度です。販売のための要件は、健康増進法の規定によるものではなく、通知やガイドラインで定められています。商品表示としては、「内臓脂肪を減らす」「腸内環境を改善する」「脂肪と糖の吸収を抑える」といったものがあります。

読売新聞記事(5月12日)によれば、5月10日までに消費者庁が受理した件数は882件で、サプリメントや飲料に加え、菓子やカップめんなど種類も増えており、市場規模も2015年に比べ2017年は4倍以上になる見込みとのことで、これからも大幅に増えそうです。そんな中、成分量に問題があったり、企業の届け出資料では成分分析できないという困ったケースも消費者庁の検証ではあったとのことです。

これからますます、私たちは機能性表示食品を目にすることが増えそうですが、機能性表示食品は、原則として、健康な人を対象としていることから、表示は、健康の維持や増進に関する表現のみが認められています。病気の人、未成年者、妊産婦、授乳婦は対象外ですので、病気の治療や予防、病気のリスク低減などの表示は認められていません。糖尿病の予防、高血圧の予防といったようなことは記載できません。

あくまで、通常の食事をバランスよく取り入れながら、そのなかで取り入れるべきものという機能性表示食品の特徴をしっかり捉え、過度にその効果に依存することなく摂取することが必要です。